ココロのオオウラ

ADHDとメンタル、障害者雇用の話

肉屋の牛すじカレー

肉か魚かと問われれば、間違いなく肉だ。
牛肉も豚肉も鶏肉も、分け隔てなく愛している。
 
魚も嫌いではない。高い魚のおいしさは人生のネタ(魚だけに)になるが、骨を取るのが大変だし、一人暮らしには些かハードルが高い。しかし、なぜ肉なのか?ちゃんと理由を言ってごらんよとなると、ちょっと言葉に困ってしまう。ライバルを下げるだけ下げて肝心のお褒めの言葉が思いつかないなんて、これが就職活動だったら門前払いだ。
 
話は随分それるが、肉と言われて思い出すのは、中学生の頃連れて行ってもらった焼肉屋だ。高校受験が終わったお祝いに、お世話になった塾の先生が、私たち生徒にごちそうしてくれたのである。個人経営の小ぢんまり(個人だけに)した塾だったから、生徒が5~6人、塾長のほかに先生が2~3人いるくらいだったか。
 
我々生徒が中学生という若さを振りかざして焼肉を平らげる一方、一番若い大学院生の先生は肉が苦手だったらしく、焼肉を頼むとついてくる食べ放題の牛すじカレーばかり食べていた。
 
あのときやさぐれた中坊だった私は、「カレーなんてあるのか、シケた先公だな」くらいにしか思っていなかったが、15年後、近所のステーキ屋の牛すじカレーを食べた私は、考えを改めた。あふれる肉の旨味、やわらかさ。牛肉を惜しげもなくカレーに放り込む背徳感、ジャガイモも人参も入っていないが、確かに感じる余白の美しさ。
 
肉か魚か?と問われたとき、私が迷わず肉を選ぶ理由が、すべてそこにあった。
というわけで、私が好きな肉料理は、肉屋の牛すじカレーです。